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頁のない物語 #04

「…っ、ん…ぁ、」
「アル」
「んぅ…ッ、ふ、ぁあ……っ」

まるで。
そう、まるで。
甘い香りに誘われて、堕ちていく憐れな羽虫のようだ。

「アルフレード、愛している」

お前という花に、俺は堕ちていく。

__________


「お袋?俺だ。……いや、アルは元気だ。今も隣にいるぞ。…用があったわけじゃないんだが。……あぁ…まぁ、その何だ、」

命を賭けて産み出されたこの命が、どれほどの祝福を受けたものなのか。
どれほどの幸福と歓喜に満ちたものなのか。

「…感謝している、お袋」

俺の世界を一瞬で色鮮やかなものに変えてしまった、彼が。
最愛の存在が、それを教えてくれたのだ。

__________


“明日”が、楽しみだと思えるようになったのは。
あなたが、「またな」と言って笑ってくれるから。

__________


【とある秘書の黒革の手帳】

○月×日
アル君が風邪を引いたようで、本日ボスは有給休暇。
付きっ切りで看病をされるそうです。
ボスに移して、アル君が早く元気になることを願うばかりです。
お見舞いには何を持っていってあげましょうか。

__________


【とある秘書の黒革の手帳】

○月×日
本日午後、ボスが執務室から脱走。
営業部のデスクで発見。
何をしていたのかと思えば、営業部の部下にピッツァの美味しいレストランのリサーチをしていたようです。
今夜はアル君とディナーのようですね。

__________


この広い世界で、最愛の人と出逢えたことは奇跡的で。
この広い宇宙で、地球に生まれたことはもっと奇跡的で。
貴女の愛を受け祝福されたことは、もっともっと奇跡的。

「この世界に産まれてきてくれて、オレを産んでくれて…ありがとう、母さん」

貴女はもう居ないけれど。
貴女が居たから、オレは彼と出逢うことができました。
貴女が居なければ、オレは存在すらしていませんでした。
だから。

「Grazie,mia mamma.」

__________


「ハインはダンスも踊れちゃうんだねぇ。さすが、大企業のCOOさん」
「お前は思った通りだな」
「ふふ、でも良かった。ちゃんとオレだって気付いてくれていて」
「当たり前だろう」
「うん、だよね。もしオレだって気付いていないのにダンスに誘ったんだったら、思いっきりヒールで踏んでやろうと思っていたんだよ」
「……そ、そうか……」

無邪気なアルフレードの笑みに、思わずピンヒールをちらりと見やる。
気付いて良かった、とハインリヒが心から思ったのは、言うまでもない。

*中篇『今宵、君とマスケラータ』より

__________


「(アルが俺の背中にアトを付けてくれたことは嬉しい…だが……海水、沁みるな…)」

*長篇「フェリチタの涙を抱きしめて」10~11話より

__________


「えっと…」
「………」
「お、」
「…………」
「お、おかえりなさい…だ、旦那さま」
「ただいま、俺の可愛い奥さん」

*長篇「愚か者たちよ(略)」でアルがポロっと言ったのがツボに入ったハイン

__________


無条件で優しいところ。
心から心配してくれるところ。
心底愛してくれているところ。

挙げてみれば、先生とハインには似ているところがたくさんあった。
過保護なところなんて、そっくり。
くしゃみをしただけで、「早く休め」。
少しの切り傷でも、「痕が残ったらどうする!」。
苦しくなったときは、「大丈夫だ」と抱きしめてくれる。
哀しいときには必ず、「ひとりじゃないんだぞ」と頭を撫でてくれる。
ほら、そっくり。

「でも、オレが愛したのはハインだった。やっぱり、ハインは運命の人だったんだね」
「アル…ッ」



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