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頁のない物語 #14

あなたは、知らないでしょう。
私が、ひとりで過ごす夜が苦手になってしまったこと。
あなたが居ないだけで、こんなにも不安になるなんて。
それほど、あなたに依存しているなんて。
悔しいから、絶対に言ってあげませんけどね。

__________


疲れ果てた羽根を休める枝が無ければ、彼らは生きていけない。
お前はそう言って、空を見上げた。
鳥たちは決して自由ではないのだと、嘲笑うかのように。
鳥籠に閉じ込められた青い鳥が、啼いた気がした。

__________


「買った?」
「あぁ、あれば便利だろう」

野菜の水切りが簡単にできるザルとか、じゃがいもの皮むきが楽になるピーラーとか。
そういう便利なキッチン用品を買った、と言うような軽い調子で告げられた。
オレの目の前には、小型機。
つまり、プライベートジェット。

「お前にひとつでも多くの世界を見せてやりたい」

あぁ、なんてずるい一言だろう。
そんなことを言われてしまったら、呆れるのも忘れて喜ばずにはいられないじゃないか。

__________


鳶色の瞳には、今にも零れ落ちそうなほど溜められた涙。
唇はきゅっと引き結ばれ、必死に嗚咽を噛み殺している。
形の良い眉を寄せ、シャツを強く握る指先は白くなっていた。

(…鳴けないうさぎ、か…。全く、その通りだ)

決して、見慣れることのないその痛々しい姿に、ハインリヒは拳を握り締めた。

__________


「ご飯何がいい?」
「んー、アルが作るものなら何でも美味いんだが…あぁ、アレがいい。先月作ってくれた、トマトのやつ」
「何作ったっけ…?あ、じゃがいもとトマトのグラタン?」
「そう、それ」
「じゃぁ、付け合せは小エビサラダにするね」

「(先月のメニューを覚えているなんてすごいなぁ。”食べたもの日記”とか付けていたらどうしよう)」

__________


あなたは夜空みたいだね。
優しくて、深海の腕で抱きしめてくれる。
昼間の眩しい明るさにはない、温もりを持っている。

それならお前は、月だな。
凛と美しく、闇を優しく抱擁する温かな光を持っている。
世界には真の闇などないのだと教える存在だ。

__________


耐え難いほどの苦痛と哀しみを腕に、それでも光を失わなかった強さに惚れた。
「あなたがいるから」。
そう言い、真っ直ぐに見つめてくる美しい瞳に、再び惚れた。

__________


過ちを犯すことではなく、過ちを正せないことが愚かなのだ。
哀しみに躓くことではなく、哀しみを拒絶することが弱さなのだ。

__________


あなたは、知っていましたか?
辛いと言う字を逆さまにすると、幸いと言う字になることを。

__________


サクラメント(秘蹟)を追い求めた無神論者。
キミはそんなボクを、愚かだと笑うかい?



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